福島から「科学」を発信するブログを見つけた もう「ECRRなんか怖くない」にゃ

震災後初の「お盆」だったにゃ。ふるさと福島には生きている人、そして死んだ人も帰ってきた。未だに解決しない放射能問題は時に暗い影を投げかけてくるけど、街には懐かしい顔ぶれが集まり、一時の賑わいがあった。

信夫山の公園は放射線量がいささか高くて来る人が減ったけど、shinobuyama2

古くからの霊場だから、shinobuyama1

お盆にはすっごく昔に死んだ人の魂も帰ってきた。みんな福島のことを心配しているにゃ。

そして昨日は戦争が終わった日。でもネット時代初の原発事故による「デマ戦争」は終わっていない。「反原発正義軍」の「福島は汚染してますっ!すぐ逃げてくださいっ!子どもを殺す気ですかっ!」デマ連呼によって、いにしえの魂が帰る場所をゴーストタウンにするわけにはいかない。ご先祖様に申し訳が立たないのにゃ。「ネコ不正義軍」は一匹でもデマ除染を続けるつもりだったけど、最近は読んでくれる人が増えていて嬉しいにゃ。

前エントリーに書いたように、今や福島の「子ども福島情報センター/市民放射能測定所」からは「低線量被曝で鼻血と下痢」という珍説が世界に流され、「EM菌、EMX、スピルリナ」だのが「放射能の体外排出に効果あり」という団体=「チェルノブイリへのかけはし」の郡山での「健康相談会」から、東京新聞経由で「鼻血・下痢」説が世界に広がっている(なお7月に立ち上がった「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」中心は「~かけはし」らしいが、ここには「子ども福島情報センター/市民放射能測定所」も参加しているので、彼らは連携プレイなのかも)。

一方「正しい放射線情報をみつけるためのサイト~福島や近郊在住の方の不安を取り除き、風評被害を減らそう。」からは、

「福島県議・石原信市郎が「ヨーグルト肥料大ちゃん」を用いた放射性物質の除染をtwitterで宣伝。どうやら放射性物質を乳酸菌で除染出来ると信じ込んでいて,実際に福島県で実証中の模様。これに関して,乳酸菌で放射性物質を除染することは不可能という科学者からのコメントや,議員という立場でこんな事を広めて良いのか,という批判が続出するも,推奨派は科学者の言うことを頭から否定して聞く耳持たず。(まとめ説明より転載)」http://togetter.com/li/170626

という情報がもたらされたにゃ(この「正しい~」サイトは、福島人必見です。ホントに)。ちなみに石原県議は、福島県議会で「山下俊一氏解任」を叫んでいたにゃ。なぜ「○○が放射能を除去する」系の「疑似科学」は、「原子力村」でなく「反原発村」から出てくるのか?不思議だけど、これも「反原発」の「傾向」の一つだにゃ。

福島が「疑似科学」の「メッカ」となる日は近いのか?これも「原発災害」の「業」のようなものなのか?

しかし福島から「科学」を発信する、素晴らしいブログに行き当たった。福島で細胞生物学の研究をしている、Ketupa blakistoni氏のブログだにゃ。東大(物理学)教授の早野龍五氏のtwitterで見つけた。(以下太字=引用)

しばらく前に書いた、福島市の市民団体がフランスのACRO社に依頼して測定してもらった10名の子供の尿中の放射性セシウムの量の意味について、とても詳細な分析を放射線生物学・防護学のラボが、各人の行動パターンと照らし合わせて、解析し、メールしてくれました。これはなかなか難しい作業なのです。我々、放射性物質を実験に使ってた人間は1-2ベクレルなんて限りなくゼロ、で片付けてしましたが、さすがは専門家。勉強になります。

彼らが得た結論は2点あって、放射性セシウムによる総被曝線量は、4~18マイクロシーベルトの範囲、つまり、一般公衆の年間被曝線量限度1mSvの2%以下であり、避けられない自然放射線による内部被曝量1.5ミリシーベルトの1%程度であるということ、また、この放射性セシウムによる内部被曝はどうやら3月15日に到来した高濃度の放射性汚染物質前後に起きたらしいこと、ということでした。

3つの原発が爆発したという事故の激しさに比べれば、60km離れているとはいえ、この内部被曝の少なさには、改めてほっとします。何度も、現実的に影響を与える量にはなっていない、と書いてきましたが、こういうのは学問的にきちんと検証されないとなかなか安心できません。それにしても、後者の結論は意外でした。でも考えてみたら、これは道理で、どうしても我々は空間線量で考えてしまうので、何となく、内部被曝もしばらく続いていたのかなあと思ってました。だけど、空気中に舞っている放射性物質の量の影響がダントツなはずなので、これは大気中の量で考えないといけない。

つまり、降下物量が直接反映してるとすると、3月中旬~下旬ののfallout量の正確な値は福島では計測できてないですが(未だに宮城県では計測不能・・)、文科省の調査での最高値は、おそらく3月20日のひたちなか市での平方メートルあたり24時間で93000ベクレルなので、(今の空間線量率から推定すると)それより一桁くらい大きい値が福島市では降っていたかもしれません。とすると、平方メートルあたり百万ベクレル/24時間ですか・・ ただ、それは急速に下がり(北風様々)、4月は100ベクレルくらいなので、この時点ですでに1万分の1になっていて(今はもう検出もできませんが)、従って、内部被曝も事実上、この3月15日~20日くらいがほとんどすべて、というのは説明つきます。なるほど。おおざっぱですが、定量的に考えることはとっても重要。


例の「反原発」による「オシッコからセシウム記者会見」の子ども10人の尿のことだが、結局あの「検査結果」の更なる分析からは、セシウムによる「内部被曝」は3月15日から20日位がほとんどで、最高でも18マイクロシーベルトという、僅かな量だったということにゃ。これはあの時期に「どれ程内部被曝したのだろう?」という不安を抱く人にとっては、一つの目安となる。Ketupa blakistoni氏のブログは他にも沢山参考になることが書いてあり、福島人(ネコ)必読にゃ。

話は変わるが、福島大学の教員有志のサイトでは、(8月16日現在)「ICRP=国際放射線防護委員会」等と、例のクリス・バズビー氏、ECRR等が、「リンク集 被曝と健康①(楽観)②(標準)③(慎重)」に入っている=つまり同列に「選択肢」として扱われているように見える(山下俊一氏=楽観、ICRP=標準という分類も不思議だにゃ。両者はほとんど同じこと言ってないかにゃ?)。また「リンク集 啓蒙・主張」には、あの「山下氏解任署名」を主催する団体の一つ、「Foe Japan」が入っていて、この団体の7月19日の「重要なイベント=対政府交渉 in 福島~「避難の権利」の確立を求めて」がリンクされている。結局この人たちは「避難してくださいっ!」寄りなのだろうにゃ。もちろん意見、見方は自由、判断は個々人にゃ。けどね・・・

クリス・バズビ-氏は「ECRRリスクモデルにより福島事故の100キロ圏の住民300万人に対する健康影響を検討した。100キロ圏内に1年居住を続けることにより、今後10年間で10万人、200キロ圏内では50年間で合計およそ40万人がガンを超過発病すると予測された。直ちに避難を行うことでこの数字は大きく減少するだろう。」という、福島大学自体を含む「我々」の存亡に関わる説を展開しているにゃ。

これに対し素晴らしいbuvery氏のブログ=buveryの日記「ECRRの福島リスク計算は妄想の産物」では、このECRR説が依拠しているトンデル氏の2004年(及び2006年)論文で唱えた説=「100kBq/m2の放射能汚染(空間線量率が0.1μSev/hr高くなる)毎で発ガンが11%の増加」は、生データでは60-79kBq/m2の地点ではむしろ発ガンは減っているのに、この結論に導くために多くの数字の「補正」を加えており、相当苦しい論理であることが指摘されている。

さらに今回紹介したKetupa blakistoni氏のブログ「低レベル放射線キャンペーン」では、トンデル氏自身が今年1月に書いた論文で、自分の2004,2006年の説を否定した(=線量とガンの発生率に相関はない)という「衝撃の事実」が明らかにされている。そもそもトンデル氏の2004年(及び2006年)論文のタイトルは「~関係あるか?」というもので、「関係ある」と断言したわけではなかった。それをECRRは「取っ払う」という、「反原発」によく有る「自分たちに都合のよい解釈=ウソつき」をしている。その点も両者によって指摘されているにゃ。トンデル氏もECRRに利用されて、「とんだ」迷惑だったにゃ。

以下はもうネット上では非常に有名なので「今更」感があるが、ついでに書きます。京都大学原子炉実験所助教の今中哲二氏(あの小出裕章氏と同じ所属にゃ)は「反原発」の人とされているけれど、「危険煽り」「脅し」ではなく現実的だ。氏のレジュメ http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/100/seminar/No99/imanaka041215m.pdf の2ページでは、ECRR報告は「あり得ない」寄りの「確かかどうかはっきりしない」説になっている(ちなみにここで「あり得ない」になっているのは、「チェルノブイリ放射能による日本のガン増加」説だが、これは確か琉球大学名誉教授の矢ケ崎克馬氏らが唱えているにゃ)。そして15ページでは、「ECRRのリスク評価はミソもクソも一緒になっていて評価できない」「ECRRに安易に乗っかると、何でもかんでも『よくわからない内部被曝』が原因となってしまう」と書いているにゃ。ECRR等の説で「内部被曝」危険説を展開、福島から沢山の母子が避難。しかし後で「何でも無かった」になったら、これこそ人災、悲劇だにゃ。

以上はECRR=クリス・バズビー氏らの「内部被曝」「低線量被曝」による「危険煽り」「脅し」に怯える人は必読にゃ。もう「ECRRなんかこわくない」。

ネコが大学という「知性」にお願いしたいのは、ECRRのような怪しい団体・説を単に「選択肢」として並べることではなく、科学と論理で検証する事にゃ(上記の福島大学教員有志のサイトの「リンク」では、以前にはあった「武田邦彦氏のブログ」は消したわけだし)。

Ketupa blakistoni氏のブログによって、福島からも「擬似科学」ではなく「科学」が発信されている。嬉しいにゃ。
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No title

私は、前からこのブログの愛読者です、
Katupa blakistoni氏
この方のブログを載せたら嫌がらせのコメントがきました、

ただのお馬鹿なおばさん、
へんな自信で、低放射線は、体に悪くないとずーと思っていますから、
信夫山ネコさん、これからも、何の根拠もない、
煽るブログ撲滅のために頑張ってね。

ナニナニさんへ

ありがとうございます。しばらく忙しかったのですが、皆さんに読んでもらって元気です。これからもよろしくです。
プロフィール

shinobuyamaneko

Author:shinobuyamaneko
 福島県福島市の信夫山に住むネコです。
 原発事故以後ネット上には「もう福島市は放射能高くてダメ!逃げてください!」「福島はチェルノブイリ以上!」「子供を見殺しにしないで!」等の「反原発の叫び」が溢れてます。ネコはどこにも逃げられないから、もうノイローゼ気味。こういう「叫び」「脅し」の効果もあって福島に来る人は激減。街は沈み、市民は「すぐに逃げてください!」に怯えながら、静かに暮らしています。(←最近は嘘・デマがバレてきて、みんな元気になってきた感じだにゃ。)
 しかしね~、この種の「叫び」の根底に、「反原発」の「福島壊滅ならば原発全廃にできる!大大大チャンスだ!」っていう心理はないですか?原発全廃の為にはまず「福島壊滅」が必要とばかりに、科学的、医学的、論理的に怪しい説、大げさな数字等が「連呼」「拡散」されていないですか?それが「正義」になっていませんか?
 信夫山ネコは「故郷福島壊滅」を「原発全廃」の手段にされてはたまらんです。もし根拠がない数字や説の拡散によって、旅館の経営者が自殺するとかの悲惨な「風評被害」が出たら、大人しい福島人も終には訴えたりするのかにゃ~?!今はとにかくデマ、風評、誇張、脅し等を除染しながら記録するにゃ。(「リンクフリー」です 対「反原発」、対「放射脳」等での引用ご自由に)

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