日本学術会議「9/1報告書」報道の顛末 これからはNHKにご用心
①「科学界の結論」=9/1日本学術会議報告書を、マスゴミはどう報じたか?
9/1に日本学術会議が報告書を発表した。前々回エントリーの④だが、これについては、
1:その中身=「これまでの放射線被曝による健康影響についての知見や、福島第一原発事故後の住民の被曝線量の推定値からも、将来、被曝影響によるがんの増加が予測されず、そして被曝による先天性異常も遺伝的影響も考えられないと結論づけた」
2:この重要な報告書を、マスゴミ各社はどう報じたのか?
が焦点だった・・・いやもう1:については焦点と言うほどの「論争」等は起こらなかった。マスゴミを含めた「反原発」等からの反論、批判の類は散発的、もしくは限りなく皆無に近い「検出レベル以下」だった。
それらが唯一拠り所にした、というか、拠り所にされようという狙いで、日本学術会議の中の「反原発」の「文科系」が「9/1報告書」に対抗したつもりで出した「9/12提言」
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23-t250-3.pdf はあった。
ところがトンデモ、例えば7ページに「初期の内部被ばくの調査がほとんどなされていなかったことから健康被害が認められるレベルではないという見解の信頼性を問う専門家もいる[42][43]。」と書いてあるが、この岩波から出された参考文献[43]の著者は、Study2007というツイッター名の個人(故人でもある)なのである。この人何を職業として、何の専門家なのか、何の証拠もない。「信頼性を問う専門家」が信頼性を問われる本名不明というのは、キツイ冗談か?増してこれは第三者からエビデンスを問われる科学「論文」ではなく、一個人が自分の考えを書き綴った単行本である。「イザヤ・ベンダサン」著「日本人とユダヤ人」みたいな無責任な怪書の類だ。「9/12宣言」のレベルは余りにも低い。これではマスゴミは、取り上げて「両論平気」に持ち込みたくても、できなかったというのが真相かもしれない。
ということで、2について時系列で記録するのだにゃ。これはなぜか一か月も尾を引いて、そのグダグダぶり自体が、ネットを無視できないマスゴミの姿を現していた。単純に見ると、ネットはこの報告書の重大性を認めて、マスゴミが報告書を「無視」したことを批判した。その影響でマスゴミも報告書を渋々取り上げた。ただし取り上げたのは新聞だけ。テレビは「完全無視」だった。この異常な時間のかかり方(何しろ報道ってNewsですよ。この遅れは本当に異例の報道ぶりでしたよ)は、もしかすると「9/1報告書」が出た時に、「9/12提言」側がマスゴミに「もうすぐ反論を出すから、それまで待て、その後両論を併記で報道してくれ」ってな「忖度」を働きかけたためかもしれない。何しろマスゴミは「文科系ムラ」だから、「9/12宣言」側の「大先生」の関係とかも沢山いるだろう。
讀賣福島版(9/5)、福島民友(9/6)、福島民報(9/7)に次いだのは、9/12の朝日福島版だった。
9/12(紙。ネットは9/13)
福島の被曝線量 チェルノブイリより「低い」 学術会議 奥村輝 2017年9月13日13時00分
http://www.asahi.com/articles/ASK9F3QLYK9FUBQU00J.html
国内の科学者の代表機関である日本学術会議は、東京電力福島第一原発事故に伴う子どもの被曝(ひばく)線量が、旧ソ連で起きたチェルノブイリ原発事故より「はるかに低い」などとする報告書を公表した。そのうえで、健康影響の不安に対し、きめ細かなコミュニケーションの必要性を訴えた。
有料版なので、詳細は不明だが、このタイトルは「何を今更」感が強く、肝心な「がんの増加、先天性異常、遺伝的影響は予測されない」が無い。さすがはデマで福島を苦しめる朝日であると思うが、とにかくキレが悪い。
9/14
BuzzFeed 石戸記者の記事。報告書の内容解説に留まらず、後半で早野龍五さんの解説を載せていることが特徴。
福島の子どもと被ばく「出産に影響はない」"ネットでしか"話題にならない重要報告
https://www.buzzfeed.com/jp/satoruishido/scj?utm_term=.opKw9zpgL#.rpaNPV319
国内の科学者の代表機関「日本学術会議」が発表した、原発事故と子どもの放射線被ばくについての報告。メディアではほとんど話題にならない、重要報告に何が書かれているのか?
(早野さん)
《この報告が「子どもの放射線被ばくによる健康影響に関する科学的根拠」にとどまっていないことも重要です。
「福島原発事故による子どもの健康影響に関する社会の認識」というセクションを設け、国際機関、国、県、などが発表してきた公式見解「以外」にどういう見解や説があるのか、その代表的なものを論じています。
胎児影響はなんの心配もする必要はないし、「科学的には決着がついた」と専門家は認識していても、ネット上では依然として、奇形や、子どもが産めない、といった言説が飛び交っています。》
報告書には、こんな指摘がある。
福島原発事故後、主にはソーシャルメディアを介して、チェルノブイリ原発事故の再来とか、チェルノブイリや福島で観察されたものとして、動植物の奇形に関するさまざまな流言飛語レベルの情報が発信・拡散され、「次世代への影響」に関する不安を増幅する悪影響をもたらした。
《報告書では、実際に県民健康調査で「回答者の約半分が『次世代への影響の可能性が高い』と答えている」と記すなど、この問題が深刻であることがきちんと書かれています。ここも大事なことです。》
ニュースとしては専門家がみても重要なのに、まだ一部でしか報じられていないのが現状だ。
早野さんは、ここに大きな問題意識を持っている。
《僕の知るところ、これを大きく報じているのは全国紙の福島県版、福島民友と福島民報など、福島県内のメディアが中心です。
テレビキー局なども、大きく報じる動きはなさそうです。
全国紙も「福島が危ないかもしれない」というニュースは、大きく取り上げてきていたのに、多分野の研究者が集い、丁寧に検討されてきた基本的かつ重要な報告を全く取り上げないのはなぜでしょうか?僕には非常に疑問です。》
9/1の発表から半月経ってもこの状態で、特にネットでは報告書の内容以上にマスゴミの「無視」批判が目立ってきた。
9/19
SYNODOS記事
「福島で次世代に放射線被曝の影響は考えられない」ということ――日本学術会議の「合意」を読みとく
服部美咲 / フリーライター
https://synodos.jp/society/20472
『9.1報告』はUNSCEAR(国連科学委員会)の各年度の白書を引用しながら、これまでの放射線被曝による健康影響についての知見や、福島第一原発事故後の住民の被曝線量の推定値からも、将来、被曝影響によるがんの増加が予測されず、そして被曝による先天性異常も遺伝的影響も考えられないと結論づけた。特に後者の「次世代への影響が考えられない」ということについては、すでに「科学的に決着がついている」とも明言している。
その上で、SNSなどで福島第一原発事故が「チェルノブイリ原発事故の再来」であるかのような流言飛語が発信・拡散されたことが、「次世代に影響するのではないか」という住民の不安を増幅する悪影響をもたらしたことに言及し、全国的にそのような誤解が広まっているならば、偏見をただす必要があると述べる。
明確な根拠がないまま、人々を脅すような言説もなくならない。報告書では、こうした言説の問題点も指摘されている
9/12に日本学術会議の「原子力利用の将来像についての検討委員会原子力発電の将来検討分科会」が提言を出している(以下『9.12提言』)。この提言の中で、『9.1報告』が挙げるような国内外の知見に対して、「初期の内部被ばくの調査がほとんどなされていなかったことから健康被害が認められるレベルではないという見解の信頼性を問う」などの反論を試みているものの、この部分の引用文献は査読のない一般向け書籍(『見捨てられた初期被曝』岩波科学ライブラリー)からのものであり、科学的な提言がされる根拠としては乏しいと言わざるを得ない。
『9.1報告』を、まず9月5日に読売新聞が福島県版で大きく報じた(2017年9月5日読売新聞福島県版『被ばく線量「はるかに低い」』)。地元紙である福島民友が翌日これに続き、社説でも取り上げた。また、その翌日には同じく地元紙である福島民報が報じ、さらに9月12日には朝日新聞が福島県版に同様の記事を掲載した。しかし、テレビメディアをはじめ、全国紙では毎日新聞が、また読売、朝日についても全国版では報じておらず、これについてTwitterで問題視する声も多く上がった。
今回検討したように、同じ日本学術会議の報告と提言であっても、その信頼性は大きく異なる。マスメディアは「両論併記」をすることで公平な立場を保とうとする動きに出ることが少なくないとよく指摘されるが、このように信頼性や科学的な合意の度合いがまったく釣り合っていない論を同じスペースを使って両論併記することは、かえって公平性を損なう。
たとえば、これまで検討してきたとおり、信頼性について疑問を生じざるを得ない『9.12提言』の中で言及された「福島の子どもや住民の放射線被曝による健康影響」について、マスメディアが両論併記をはかったとすれば、それは公平であるとはとてもいえない。
この記事の特徴は、同じ日本学術会議の「9/12宣言」について、論拠を上げて批判しているところで、またマスゴミの福島いじめによく使われる、「両論平気」で「9/1報告書」と「9/12提言」を同列に扱うな、とクギを指したところが鋭い。実際、どこも「両論平気」は出せなかった。
これを読んだ後、改めて朝日の9/12記事は、なぜこんなに遅れたタイミングで福島版にだけ出たのか?と考えてみた。
1:これまでの福島いじめからの、最近の撤退傾向を表すのかもしれない。
2:福島版だけというのは、「ライバル讀賣と同じことはしました」というアリバイ作りだろう。
3:9/12というタイミングは、「9/12提言」が出るまで待った、「反原発」ムラへの一種の「義理立て」かもしれない。つまり、「9/12宣言」は(申しわけないのですが)取り上げないのですが、「9/1報告書」もせいぜいこんな程度です、という「義理立て」、「両論とも(全国版での)併記に至らずでカンベンしてくれ」みたいなヤツ。
9/21
そして、一番衝撃力が大きかった「あの」毎日新聞(全国版)のコラム、
「坂村健の目 被ばく影響、科学界の結論」
https://mainichi.jp/articles/20170921/ddm/016/070/003000c
これはネットでは会員限定記事だが、このコラムを報じたJ-CASTニュースの記事がコチラで、ここからコラムの内容はかなりわかる。
「福島原発事故で胎児への影響なし」学術会議報告 なぜか大手紙報道せず、坂村健が批判
https://www.j-cast.com/2017/09/21309138.html
東洋大学情報連携学部教授の坂村健氏は9月21日の毎日新聞朝刊に寄せたコラムで、報告書について「事故後6年たっての科学界からの『結論』」とし、
“「一部の専門家といわれる人に、いまだに『フクシマ』などという差別的な表記とともに、単に感覚にすぎない『理論』で不安をあおる人がいるが、そういう説はもはや単なる『デマ』として切って捨てるべき段階に来ている」
と断じた。
厳しい指摘は、マスコミにも向けられた。「不安をあおる言説を、両論併記の片方に置くような論評がいまだにある」「健康問題を語るときに『呪術』と『医術』を両論併記するようなもの」という。さらに、
“「毎日新聞を含めて報道の少なさは何だろう」
と指摘。実は報告書の公表から半月以上がたち、主要紙で取り扱ったのは読売新聞と朝日新聞だが、いずれも福島版だ。一方でインターネットメディアでは、「BuzzFeed Japan」が2017年9月14日付で、東京大学名誉教授で放射線の専門家、早野龍五氏のコメントを入れて詳報した。評論家の荻上チキ氏が編集長を務める「シノドス」も、9月19日付記事(筆者:服部美咲氏)で報じた。
坂村教授のコラムは9月21日、ツイッターで大きな話題となった。早野氏は記事を「要熟読」としてリツイートし、記事の見出しに使われた「被ばく影響」「科学界の結論」という言葉はツイッターの「トレンド」入りした。
こちらはツイート「まとめ」
坂村健の目 被ばく影響、科学界の結論
https://togetter.com/li/1153051
とにかく朝日と並ぶあの福島いじめの元凶の毎日が、こんなコラムを載せてしまった。もちろんコレは完全な「アリバイ作り」であり、外部の坂村教授が書いたという点で、毎日新聞自体が責任を持って姿勢を改めたということとは全く違う。無責任な「毎日新聞はリベラルですから何を書くのも自由です」の一種、群馬大学「青プリン」のいつの間にかの転向と似たようなものだ。しかし、「反原発」に与えた衝撃は大きかったのではないか。毎日新聞から急にデマ記事が無くなることはないだろうが、明らかにデマ発信からの「撤退傾向」を示した。奴らもさすがに不利になってきたことは自覚していて、「引き際」を視野に入れているのだろう。もちろん、坂村先生には大感謝だ。
9/28
朝日新聞夕刊(全国版)マンガ「地球防衛家のヒトビト」(しりあがり寿)で「日本学術会議の報告書」
https://twitter.com/misaki_hattori/status/913357545120526337
服部 美咲 HATTORI Misaki @misaki_hattori
2017/9/28朝日新聞の夕刊『地球防衛家のヒトビト』(しりあがり寿さん)
「(福島の)子供たちが大丈夫でよかったよかった」
この「地球防衛家の人」(恐らく東京在住、少なくとも福島県ではない)が、どの新聞を読んでこんなことを言っているのか、「報告書」の内容はここまで福島版にしか出ていないので、興味深いところだ。しかし、こんなマンガに言わせるというのは、何なのか?確かに何も出さないよりはマシかもしれないが、これまで散々「反原発」のデマを拡散し、「自主避難者」を持ち上げてきた手前、堂々と記事にすることはできず、こんな風にマンガでコソコソ出すしかなくなったってことだろう。これが「モノ言えぬ社会」ってこと?報道機関としては、もう末期症状ジャマイカ。
10/5
BLOGOS記事
<マスコミが報じない>福島原発事故「子どもへの被曝影響なし」 石川和男[NPO法人社会保障経済研究所・理事長]
http://blogos.com/article/250386/
報告書の内容は、
<1>胎児への影響について
<2>チェルノブイリ原発事故(1986年:旧ソビエト連邦)との比較
<3>甲状腺がんについて
となっていて、わかりやすい。そしてマスゴミの報道について、
ところで、この朗報を大々的に取り上げたマスコミは少ない。私が調べた限りでも、全国紙3つ・地方紙3つだけ。しかも、記事の日付は報告書発表後からずいぶん時間が経ってからのものばかりで、次の通り。
9/5 読売新聞「震災6年 チェルノブイリ比較 被曝線量「はるかに低い」」(福島)
9/6 福島民友ニュース「被ばく線量「はるかに低い」 第1原発事故、チェルノブイリと比較」
9/7 福島民報「線量「はるかに低い」 県内の子ども チェルノブイリと比較 日本学術会議」
9/13 朝日新聞「福島の子、被曝線量「低い」 チェルノブイリと比較 日本学術会議(福島)
9/19 東京新聞「3・11後を生きる 坂本充孝のふくしま便り いわきにNPO開設のクリニック 患者の不安に向き合う」
9/21 毎日新聞「坂村健の目:被ばく影響、科学界の結論」
マスコミは、福島の危険性にばかり着目したり、放射能の恐怖を煽ったり、被災者へのイジメを助長したりと、今でもそういう報道を新聞やテレビは流し続けている。
マスコミ関係者は、安心材料を報じても面白くないし、不安材料を報じる方が多くの読者や視聴者にアピールできる、と信じ込んでいるのかもしれない。
しかし、福島原発事故から6年以上が経過した現在も今後も、事故による子どもへの影響の事実はない ーー これは本来、トップニュースになるべき朗報のはずだが、そうはなっていない。
マスコミ主導の報道は、やはり偏っている・・・。
この中で言われている9/19「東京新聞」記事は
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tohokujisin/fukushima_report/list/CK2017091902000157.html
実際のところ、福島県の子どもは原発事故により、どれほどの危険にさらされているのか。日本学術会議は今月、放射性物質の総放出量はチェルノブイリ事故の約七分の一で、県民の被ばく線量もはるかに少ないなどとする報告書をまとめた。
とだけ書いてある。これまた9/13朝日記事のタイトルと同じで、肝心な「がんの増加、先天性異常、遺伝的影響が予測されず」が隠されている(いわきの市民放射線測定所「たらちね」の甲状腺検査の記事なのにね)。やはり頭狂新聞。
②今でも「放射脳」が残留するNHK
ここまで来て、新聞はともかくテレビで全く報道されていない異常さに気づくが、特に日本の代表的大テレビ局NHKはどうした、と言いたくなるのが当然だ。その原因の一旦とおぼしきモノが見えた番組が、10/3に放送された「クローズアップ現代+全国最大の“原発訴訟” 責任は誰に?」だった。この番組はこのほど地裁判決が出た「生業訴訟」についてのリポートだったようだ(on airは見ていないです)。例によってその中で、国。東電を訴えた側をサポートする意図なのか(この手の番組って、マスゴミは「権力を訴える市民」の味方をするね、自分らも権力のくせに)、嚢胞は被ばくによってできた、という印象操作デマがあった。NHK福島局の佐々木英基ディレクターの制作。
naoさんの超力作「まとめ」はコチラ
2017年10月3日放送NHKクローズアップ現代+「全国最大の“原発訴訟” 責任は誰に?」をめぐって
https://togetter.com/li/1157599
大貫剛 @ohnuki_tsuyoshi 2017-10-03 22:23:29
クロ現、前半は良かったけど、後半は福島にいると子供の甲状腺に影響が出て沖縄なら元気なような印象を与えるなあ。甲状腺の検査結果は全国と差がなかったという説明がない。
the_spoiler @don_jardine 2017-10-03 22:24:34
NHKクローズアップ現代。原発訴訟に関する話で、地元に残った人について「子供たちにのう胞が見つかりました。因果関係は不明ですが」と言いながら、「地元に残った判断を悔やむ結果となった」と断言する。これはプロメテウスの罠的な手法。いくら国内外で安全性を示す結果が出ても相変わらず
nao @parasite2006 2013-11-08 03:12:27
@ogog_168 @birdtaka @issemasatsugu (続き)平成23年度の対象地域(旧警戒区域と計画的避難区域)と平成24年の対象地域(中通り)の間には大きな空間線量率の差がありますが、平成23年度の方がA2やBの出現率が高いという結果にはなっておらず、実際は逆
nao @parasite2006 2013-11-08 03:43:35
@ogog_168 @birdtaka @issemasatsugu また長崎、山梨、青森の3県でも福島と同じ方法と判定基準による甲状腺検査が行われましたが、対照3県の方がA2判定が多い(56.5%)という結果に(報告書bit.ly/1epE8XZ p.46参照)
mizuki_kanna07409 @kanna07409 2017-10-03 22:45:48
裁判に勝つためには3県対照検査なんてなかったことにするしかないんだろうけど、、、
さとしん @satoshin_23 2017-10-03 22:57:45
私は生業訴訟については否定しません。しかし、子どもの甲状腺がん検査でのう胞が見つかり避難しなかったことへの後悔、沖縄への自主避難者の証言。勿論、不安は分かるが、それをそのまま放送するだけでは誤解を招くだけだろう。モヤモヤしてとても気持ち悪い。というかまだこの内容なのかと
林 智裕 @NonbeeKumasan 2017-10-06 06:53:16
しかし福島における甲状腺ガン検診に限っては、今までの検査では一般的に異常なしとされてきた嚢胞も、20.1ミリ未満のものまではA2という判定がつけられ、「次回の検査まで経過を観察」とされました。
林 智裕 @NonbeeKumasan 2017-10-06 06:53:45
ただし、この「経過を観察」というのは検診が延々と続く中で単に次回に続くというだけの意味であり、異常が確定したわけでもなければ、具体的には何かをする必要があるという訳でもありません。
林 智裕 @NonbeeKumasan 2017-10-06 06:54:11
しかし、NHKの番組ではここに“経過観察が必要”と勝手に追記しました。この表記では意味も受ける印象も全く変わってしまいます。これではまるで、嚢胞の全てがガンの成長段階であるかのような誤解を招きかねない不適切な表現と言えます。
http://www.dailymotion.com/video/x630z1t
に録画がUPされている。
18分頃からのインタビューは、東和に残った人「去年になって子どもに嚢胞が出来てA2判定・・・自分の選択は間違っていたかも、自主避難した人が妬ましかった」、沖縄に自主避難した人「子どものために放射能の危険がない所へ行きたかった。でも福島に残った夫とは離婚」ってな感じで、「切り貼り」して「分断」を作り、「痛み分け」でまとめた印象だ。
しかし彼らの痛み悩みの大きな部分は、「反原発」やマスゴミのデマが原因だ。この訴訟が最終的に原告側全面勝訴すれば、「共に戦って分断を超えた」と思えるのかもしれないが、それで終わりではない。結局いつかは、自主避難者は「反原発やマスゴミが流したインチキな福島危険デマに騙された」という事実がわかる。今現在マスゴミは、その「気づきの日」を先延ばししようと必死になっている。この番組も、そのために「分断物語」を作って利用しているだけだ。本当に「分断」を超えるには、この「気づきの日」が来るしかないのだ。(しかし「分断」って言葉に懐かしささえ感じるにゃ。時間が3年前あたりで止まっている感じだ。この「分断」は、「福島に残った者が、自主避難することでのみ『正しく』解消する、避難しないで残った者は『国・東電の手先』である」とされて、オレラは「反原発」から散々非難されたのだった。)
こんな番組を作ったNHK福島局の佐々木ディレクターだが、この「まとめ」でバックグラウンドがいろいろわかってきた。
nao @parasite2006 2017-10-04 11:27:20
@kazooooya 私音声だけ聞いてから気がつきませんでしたが、この人今NHKの広島放送局から異動して福島放送局のディレクターなんですか。twitter.com/kazooooya/stat… 福島に住んで報道の仕事していながら、甲状腺検査をこんだけ誤解してるなんて、職務怠慢も甚だしい
酋長仮免厨 @kazooooya 2017-10-04 11:32:31
@parasite2006 はい、全くです‼️( ̄▽ ̄;)
NHK福島が、なんちゃら基金押しな理由もなんとなく分かりますね…。
(↑これは「3.11甲状腺がん子ども基金」という団体の話です。
http://www.311kikin.org
2016年7月20日に設立され、その年の9月9日から寄付の募集を開始して以来、なぜかNHKはこの団体を頻繁にニュースでとりあげ、最後には連絡先電話番号まで伝えています。)
「3.11甲状腺がん子ども基金」は崎山比佐子氏らの団体だが、崎山氏についてはこんな報告がある。
「安全なのは放射線量がゼロの時だけ、論文に書いてある」小笹論文を勝手に脚色したがん細胞研究者
http://www.foocom.net/column/shirai/11252/
崎山氏は「放射能はゼロ出なければ危険」「ゼロベクレル」信者を作った元凶の一人だ。これではこの世のどこにも住むところはない。
(10/16追記)
10/13朝日新聞のサイト「WEBRONZA」に、高橋真理子論説委員の記事が出た。これは崎山氏の主張を批判するもので、しかも同じ「WEBRONZA」に3/17に出た崎山氏の記事を批判しているのだ。この「自虐」は、毎日新聞の坂村氏のコラムと同傾向と見ることができる。つまり、毎日と朝日は「フクシマ」から撤退しつつある(行きつ戻りつ、はあるだろうが)。
なお、高橋氏は12年の4/17には、福島の被ばくによる「遺伝影響」について、「記者有論 女性と放射線 心配しすぎる必要はない」を書いて、反原発らに叩かれていた。この記事は当時、反原発,マスゴミらの脅しが世の中を席巻していた中で、燦然と輝いていたからよく覚えている。
https://www.gosen-dojo.com/index.php?key=jopdw3eq1-736 参照
また、「WEBRONZA」では山本太郎批判をしていた。 http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-150.html 参照
福島事故による放射性ヨウ素被ばくは多くない
「データが不十分で被ばく量はわからない」という主張は間違いだ 高橋真理子 朝日新聞 科学コーディネーター 10/13
http://webronza.asahi.com/science/articles/2017101200003.html
この調査に対し、医学博士の崎山比早子氏は「わずか1080人であり、しかもその測定場所の線量が高く、衣服などについた線量を差し引くと被ばく線量がマイナスになる個人もあり、信頼できるものではなかったことは環境省『東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議』でも委員から指摘されている(注5)」(WEBRONZA2017年3月17日「深刻化する甲状腺がんの多発」)と主張する。しかし、「(注5)」で示されたサイトを見てみると、「個々人の衣服表面でバックグラウンド(以下「BG」)を測って甲状腺の測定値から差し引いた正味値を被ばく線量(Sv)とするには甲状腺からの放射線と衣服のBGとの区別がつかないため精度の問題がある。しかし、基準値の0.2μSv/hを超える被ばくはいなかったとは言える」という説明が、「委員の主なコメント」として掲載されているだけだ。「精度は高くない」と認めているが、「信頼できるものではなかった」と切り捨てるようなことはしていない。「不確実性についてはその幅を定量化して見ていくことも重要。全身スクリーニングのデータが初期の頃のものが残っているのであれば、目安に使える」というコメントもあり、初期のデータはたとえ不完全でも目安にはなるという考え方であることがわかる。
崎山氏は「チェルノブイリ原発事故後ウクライナでは約13万人、ベラルーシでは約4万人の幼児、青少年の被ばく調査を行って」いるのに対し、1080人は「桁違いに少ない」ことも指摘して、「初期被ばく線量が低かったとする根拠は薄弱である」と結論づける。確かに薄弱かもしれない。しかし、薄弱であろうと「低かった」とする根拠はあるのだ。それに対し、初期被ばく線量が「高かった」という根拠は一つもない。
今や朝日でさえ、崎山氏を「勝手に脚色して引用する人」として批判している。そして高橋氏の「初期被ばく線量が『高かった』という根拠は一つもない」は、①で書いた怪しげな「Study2007」を「論拠」とした日本学術会議「9/12宣言」への痛烈な批判にもなっている。
(追記終わり)
ところが、NHKは崎山氏の団体のニュースを電話番号付きでやたらと放送している。その一部
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/1000/257902.html
http://www.asyura2.com/16/genpatu47/msg/213.html
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-18270.html?sp
他のテレビ局は伝えていない。新聞もこれ程のところはない(頭狂は読んでいないが)。
この団体と佐々木ディレクターの関係はもちろん不明だし、多分直接には無いだろう。しかし、
1:NHKは「日本学術会議報告書=福島でのがんの増加、先天性異常、遺伝的影響は予測されない」を報道しない。
2:NHKの佐々木ディレクターは、番組で福島での嚢胞が被ばく原因であるかのような印象操作をした。
3:NHKは崎山氏らの311甲状腺がん子ども基金を、電話番号付きでやたらに報道している。
と並べると、NHKの今の立ち位置が、あの11年12月の真っ黒なデマ番組「追跡真相スクープ 低線量被ばく 揺れる国際基準」の時と、大して変化していないことが判る。
http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-59.html 参照
ETVでは先進的な放送をしているように見えるNHKだが、元々朝日なんぞより保守的な体質で、特に総合TVは大胆な変化はできないとはよく言われる事だ。福島についての報道(報道は総合TV)で、「追跡真相スクープ」以後(以前も)大胆なモノは記憶にないし(ただしETVには、今年3月開沼さん、松本春野さんが出た番組があった http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/blog-entry-223.html 参照)、「追跡真相スクープ」だって、朝日の「プロメテウス~」開始を見てからの、「後追い」だった。そして今、他社はもう「フクシマ」に見切りを付けつつあるのに、NHKはこの福島をめぐる情勢の変化には対応していない。また視聴者層は団塊の世代以上の高齢層が圧倒的、この世代は「左寄り」も多い。ネット世論の影響も受けにくい、ということを考えると、これから福島にとって、一番の「風評加害社」は(周回遅れの)NHK(特に総合TV)になる可能性がある。ただし、その「他社(特に「ライバル」朝日?)の様子を見てから後追い」の保守体質からすると、朝日が「フクシマ」から撤退すれば、遅れてNHKも撤退する可能性がある(そう言えば朝日は最近「フクシマ」使わなくなったにゃ)。
(追記10/20)
コメント欄でOSATOさんから教えていただいたが、坂村健さんが、昨日のコラム「坂村健の目」で、「正しさの確率の重み」を書いてくれた。「日本学術会議9/1」の話題の続きである。二回連続というところに坂村さんの本気、熱意を感じた。本当にありがたいにゃ。この問題はまだまだ終わっていないのだ。
坂村健の目 「正しさの確率」の重み 毎日新聞 10/19
https://mainichi.jp/articles/20171019/ddm/016/070/019000c
中身はコチラにも
http://www.asyura2.com/17/genpatu48/msg/823.html
科学者は間違える。野口英世は黄熱病菌を見つけたと思いこんだまま、その黄熱病に倒れた。病原体は菌でなくウイルスで、当時の顕微鏡では見えるはずがなかったのに「見えて」しまったのだという。火星の「運河」をはじめ、そういう例は数多い。
個人でなく科学界全体が間違えた例もある。1966年に旧ソ連の科学者が「水の特殊な状態」として提唱した「ポリウオーター」は世界で認められ、多くの関連論文も出た。しかし徐々に反論が増え、7年後に破棄される。関連特許で大もうけという欲が、長期化した原因とも言われている。
「科学絶対神話」という言葉が、科学を絶対と思い込む行いへの皮肉だとしたら、それは正しい。しかし「科学の絶対性」を科学者が信じているという意味なら、それこそありえない「神話」だ。「正しさは確率であり、絶対はない」と骨身にしみているのが科学者。だから科学的になるほど「絶対」という言葉を使いたがらない。
科学は間違える。だからこそ「間違い続け」ないために、論文、博士号、学会、引用、査読、追試といった、自らを疑い「正しさの確率」を少しでも上げるためのシステムを整備してきた。それでも、STAP細胞騒動のように科学は間違える。しかし、それを自覚しているからこそ、間違い続けもしないのが科学だ。
先月のこの欄で、日本学術会議の報告書「子どもの放射線被ばくの影響と今後の課題」を取り上げ「影響はない、が現時点の結論だ」と書いた。私は放射線医学の専門家でもないのに、これを「正しい」と考えている。それは、この報告書が科学のシステムにのっとっているからだ。
質の高い学会の査読を経て、長期の検証に堪えた多数の論文があり、それらをベースにした国連科学委員会の白書などの引用文献リストも添えられている。事故から7年近くたっての結論がいいかげんなら、同じ分野の「システム」が決して容認しない。科学界最大のスキャンダル、ポリウオーターでも7年あれば正せたのだ。
その重みは、この報告書を「真実」として社会が行動してもいい程度に十分な「正しさの確率」を示していると私は考える。なのにマスコミの扱いはほとんど無かった。
ぜひ広く知らしめてほしい--と前回は書いた。なにしろ、この報告書の比較対象にすらできないほどいいかげんなデマによって、多くの悲劇が生まれている。それを止められるのはマスコミだからだ。
「この世に絶対はない」からといって、全てを疑っていたら何もできない。だから「正しさの確率」をもとに人も社会も行動する。全ては「程度の問題」なのだ。
それでもなお「絶対」という悪魔の証明がなければ納得できないとすれば、そういう人こそ「科学絶対神話」の信者--そのそしりは免れないだろう。(東洋大INIAD学部長)
どうする、NHK?
そろそろ科学系の解説委員の出番ジャマイカ?
(それからここまで出したら、毎日自身も「記事」にしなきゃオカシイんじゃね?どうせオカシイけど。)
ポストさんてん日記(メモ)これからはNHKにご用心、日本学術会議の報告、原発事故の子どもへの健康影響、不条理の壁を越えて、繰り返された報道による言葉の暴力,「福島産」への正しい理解を
http://icchou20.blog94.fc2.com/blog-entry-789.html
「9/1報告書」報道歴が、概略と共に(逆)時系列で出ていて、見やすいです。
10/19産経も報道
反原発メディアは伝えない? 日本学術会議の報告書が伝えたかったこと
http://www.sankei.com/premium/news/171019/prm1710190004-n1.html
ところが、この福島原発事故の子供への影響をまとめて取り上げた初めての報告書を報じた新聞やテレビはほとんどなかった。福島県の地元紙や県民向けニュースで取り上げた全国紙はあったが、産経新聞も含め全国ニュースとしての報道がほぼなかったことから、ネットでは多くの疑問の声が寄せられた。特に、反原発の主張が強い報道機関が報じなかったことには批判が寄せられた。
ある全国紙の科学部記者は、「報告書は主に、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)の報告を引用している。UNSCEARの報告書はすでに各社報じているため、科学的評価について新たな知見はないと判断して記事化を見送ったのではないか」と語る。
そもそも、そのUNSCEARの報告書を報じていないという問題があるのですが・・・
繰り返された報道による言葉の暴力、「福島産」への正しい理解を(1) 林 智裕 (ライター)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/10281?page=2
(追記10/27)
コメ欄にF1ABSさんが書いてくださったが、坂村健さんが産経でもうひと押し!「9/12提言」の欠陥にも触れている。
科学の営みが示した放射線被曝の結論 「報告」を読み論文の数と6年の歳月の試練に耐えた重みを評価する 東洋大学教授・坂村健
http://www.sankei.com/life/news/171026/lif1710260006-n1.html
福島での影響について今まで明確な結論が出ていなかったのは、低い被曝(ひばく)量での人体への影響が他の環境要因に隠れてしまうほど「小さい」からなのだが、それを伝えることは意外と難しい。
「小さすぎて分からない」ことを「何が起こるか分からない」と言い換え、「影響がないことを証明しろ」と「悪魔の証明」を求め続ける人々がいる。
結局、愚直にデータを積み重ねるしかない。つまり時間が必要ということだ。この「報告」はまさに事故後6年の科学の営みの蓄積から出た、現時点の「結論」である。「胎児影響に関しては、上記のような実証的結果を得て、科学的には決着がついたと認識されている」とまで踏み込んでいる。
「報告」の引用文献は84件。しかも質の高い学会の査読を通ったものや、それらをベースにした国連科学委員会の白書などである。チェルノブイリ原発事故より被曝線量がはるかに低いという複数の論文や、現地調査をもとに「死産、早産、低出生時体重及び先天性異常の発生率に事故の影響が見られない」とする複数の論文。「福島の子どもに発見された甲状腺がんが、原発事故に伴う放射線被曝によるものとは考えにくい」とする複数の論文等々だ。
それに対して「提言」の健康管理問題に関する項目の引用文献は、10本に満たない。しかも、査読を通っていない一般書や関係の薄い論文も含まれ、内容にかかわる査読付き論文は2本だけ。その1本は国連の科学委員会の白書で「重大な欠陥がある」として却下されたものだ。
原子力について社会的影響から政府へ提言するということについてはさまざまな観点があり、ここではその是非は問わない。しかし、そのことと健康被害の問題は切り離して語るべきだ。今や貧弱な引用文献をつけてまで無理に健康被害を言うことは、寧(むし)ろその趣旨を疑わせる弱点に他ならない。