今月初めにあちこちで話題になった、原発事故の「健康被害」のWHO報告書(プレス・リリース 2/28)
Global report on Fukushima nuclear accident details health riskshttp://www.who.int/mediacentre/news/releases/2013/fukushima_report_20130228/en/index.htmlこのWHO報告書の「結論」は冒頭の段落にあるのだにゃ。
28 February 2013 | GENEVA -A comprehensive assessment by international experts on the health risks associated with the Fukushima Daiichi nuclear power plant (NPP) disaster in Japan has concluded that, for the general population inside and outside of Japan, the predicted risks are low and no observable increases in cancer rates above baseline rates are anticipated.予測リスクは低く、通常状態に比べて観察可能なガン発症率の増加は予想されないconcluded thatなのだからこれが「conclusion=結論」、報道の「見出し」もこうなるのが「常識」だ。しかしWHOがとんでもなく現実離れした「仮定」=「避難が必要になった地域でも4カ月間住み続けた▽事故当初の福島の食材のみを食べ続けた」でガン発症率を計算したので、話がややこしくなった。
なおこの「仮定」はプレス・リリースには出てこない(報告書本体
http://www.who.int/ionizing_radiation/pub_meet/fukushima_report/en/index.html の38ページ
4.1.2 WHO preliminary dose estimation for the first year following the accident に書いてある)。こっちは何でこんな重要なことが出てないのか、と思うが、何となく国内と国際社会の「注目点の違い」が見えるようで興味深い。
恐らくこの「仮定」でも大した発症率にならなかった、最大限の仮定でもガンは観察不可能、ってのがWHOの言いたいことなわけで、最大限の仮定による最大数字=「生涯甲状腺発症率が上昇して1.29%」というのは、恐らく世界中の危険因子に詳しいWHOにとっては、「仮定」がどうであろうと、これは全く「取るに足らない数字」なのだろう。だからプレス・リリースには「仮定」の説明は出ていないのではないか。ここは騒ぎに紛れて案外見過ごされ勝ちかもしれない。
WHOは「想定は過大評価になるかもしれないが、過小評価よりも良い」としているが、「福島では今後10年間で40万人がガン死」(バズビー)だの「福島の子どもの半数近くが放射能の影響で甲状腺異常」(武田他)だの、「過大評価」で散々「精神的加害」にあってきた福島人は、これは危ないって思うのだにゃ。多分WHOには今の日本の異常な状況、=「反原発」・マスゴミ等の「放射能被害の誇張・デマ・ウソ等による福島脅し、イジメ」が蔓延する実態が、まったく伝わっていないのだろう。WHOはむしろ「あり得ない想定でも」安心させようとしたのか?全くあり得ない仮定って、考えてみりゃフシギだにゃ。こうでもしなければ、意味がある数字さえ出なかったのだろうね~。
これを機に政府、WHO日本人委員等が、「これはあり得ない想定」というだけでなく、この「今の日本の状況では、過大評価は反原発やマスゴミ、ネットによって、すぐ精神的加害になってしまう」点をしっかり伝えてほしい。WHOはチェルノブイリの先例で考えているだろうが、その後のネットの発達で、「誇張・デマ・ウソ」の拡散力、加害力は1986年とは比べ物にならない、未曾有の事態になっている。ここが重要だ。実例はこのブログに腐るほどありますよ。そして次回のWHO報告書には、現在行われている福島県立医大の調査や、広島大学、弘前大学チーム等の実測・推定値、早野先生、坪倉先生をはじめとして福島に来て骨折ってくれている方たちの「現実データ」を、ぜひ反映させてほしい。
現にWHOの「結論」を「見出し」にせず、例によってセンセーショナルな脅迫「見出し」を付けて、早速「危険煽り」「福島イジメ」をやらかす鬼畜マスゴミがあった。もちろん「アサヒ」だ。
http://www.asahi.com/national/update/0228/TKY201302280465.html福島原発、甲状腺がんリスク増加も WHOが報告書発表 2013年02月28日22時43分 朝日新聞
【前川浩之=ジュネーブ、大岩ゆり】世界保健機関(WHO)は28日、東京電力福島第一原発事故の被曝(ひばく)による健康影響に関する報告書を発表した。大半の福島県民では、がんが明らかに増える可能性は低いと結論付けた。一方で、一部の地区の乳児は甲状腺がんのリスクが生涯で約70%、白血病なども数%増加すると予測した。日本政府は、「想定が、実際とかけ離れている」と不安を抱かないよう呼びかけた。
WHOはまず、環境の線量などから被曝線量を推計した。計画的避難区域の住民は事故後4カ月避難せず、県内産のものしか食べなかったという前提で推計した。この線量をもとに、当時1、10、20歳の男女の甲状腺がんと乳がん、大腸がんなどの固形がん、白血病になるリスクを生涯と事故後15年で予測した。
この結果、被曝線量が最も高いとされた浪江町の1歳女児は生涯で甲状腺がんの発生率が0・77%から1・29%へと68%、乳がんが5・53%から5・89%へと約6%、大腸がんなどの固形がんは29・04%から30・15%へと約4%増加、同町1歳男児は白血病が0・6%から0・64%へと約7%増加すると予測した。
事故後15年では、1歳女児の甲状腺がんが浪江町で0・004%から0・037%へと約9倍、飯舘村で6倍になると予測した。
100ミリシーベルト以下の低線量被曝をした人たちの健康調査について、WHOは「線量だけでなく精神面や社会、経済的な側面への配慮も必要だ。がんの増加について科学的根拠が不十分でも、調査を長期間継続すべきだ」とした。
また、チェルノブイリの経験から「福島では、精神的な影響が他の健康影響を上回る可能性がある」と指摘。精神的な被害を深刻化させないために、線量とは関係なく、住民の精神ケアに早期に広範囲で取り組むべきだとした。
原発作業員のリスクは実測値に近い線量で評価。甲状腺がんなどが最大30倍以上増えると予測した。
■日本政府は反論
環境省と厚生労働省は、WHOの会見に合わせ、メディア向けの説明会を開いた。住民の健康影響の評価について、環境省の前田彰久参事官補佐は「線量推計の仮定が実際とかけ離れている。この報告書は未来予想図ではない。この確率で絶対にがんになる、とは思わないで欲しい」と強調した。
一方、「過大評価」との批判に対し、WHOのマリア・ネイラ氏(公衆衛生環境担当)は「(4カ月避難しなかったなどの)想定は過大評価になるかもしれないが、過小評価よりも良い。過小評価してしまう危険を最小化したかった」と反論した。というわけだにゃ。このアサヒ記事、「見出し」は完全に「捏造」だ。本来の「結論」=「予測リスクは低く、通常状態に比べて観察可能なガン発症率の増加は予想されない」が、まったく欠落していて、「甲状腺がんリスク増加」にすり替わっている。
第一段落「一方で、一部の地区の乳児は甲状腺がんのリスクが生涯で約70%、白血病なども数%増加すると予測した。」もひどい。これは「一方で」をそのまま読むと、「一部の地区」が「結論」の「例外」であるように見える。しかし実際はこの部分は「計画的避難区域の住民は事故後4カ月避難せず、県内産のものしか食べなかったという前提」で(こんな乳児は1人もいない)、これでも「通常状態に比べて観察可能なガン発症率の増加は予想されない」という「結論」なのである。しかも70%増加って聞いて「大変だ」と思わされるが、「生涯(89年?)」ので発生率が0.77%から1.29%になるってことだ。そりゃ歳とったらガンになる確率は増すけどね~。それにしたって1.29%で、これは後の「読売」記事でわかるが、「観察不可能」なのである。
この「県内産のもの」ってのも「風評煽り」だ。2011年3/17から「暫定規制値」で「県内産」も何もコントロールしたはずで、正しくは「最初期の規制なしで汚染された食品を食べ続けた」じゃないのか?これを「県内産」と書くのは捏造、「(今も)福島県産品は危険だ!」を煽っている。
また「仮定」が説明されるより前、この第一段落で「日本政府は~呼びかけた」と出てくるのも奇妙だ。「仮定」の中身よりも、「日本政府が反論」が強調されている。これではこの先でWHOの仮定に反論するのは、「政府の手先」にされてしまうではないか。
こういう文脈は、意図せず著者の「願望」を表してしまうものだ。つまり、アサヒはそんなに「福島の子ども」に甲状腺ガンになってほしいってわけだ。
「福島では、精神的な影響が他の健康影響を上回る可能性がある」ってのは重要だ。どうせアサヒはこれを「自主避難者の不安」ってなつもりで書いたのだろうが、「最大被害」は我々「福島に残った者」が「反原発」のバカ・キチガイ共に脅されていることで起こる、「精神的被害」だ。「精神的な被害を深刻化させないために、線量とは関係なく、住民の精神ケアに早期に広範囲で取り組むべき」ということだが、対策第一弾として「アサヒ」の廃刊に取り組んでほしい。
後半ではわざわざ「日本政府は反論」と章立てして書いているが、第一段落にも「日本政府~」とあり、この小さな記事の中で二回も出てくるというのは驚きだ。アサヒは自らはWHOの「仮定」についての「意見・評価」はしていない(「あり得ない」「現実離れ」等とは書いていない)。「反原発」に、「政府が反論している、でも政府なんか正しいわけはない!」と言う余地を作ったのだろう。
我々を救ってくれた原発作業員の発ガン率については、もしこの記事が正しければ本当に心が痛む。しかし随分大雑把、ゾンザイな書き方だ。「最大30倍以上増える」って、その「最大」がどのくらいいるのかさえわからない。これも不安を煽っている。
とにかく福島人は、「アサヒ」読んで、まんまと奴らの作戦にはまって自主避難したり、自殺したりしないように気をつけよう。この記事見てたらハキケがして来たので、他社も見ておきます。まず読売。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20130228-OYT1T01268.htm?from=ylist福島原発事故、がん患者増の可能性低い…WHO
世界保健機関(WHO)は28日、東京電力福島第一原子力発電所事故で放出された放射性物質による健康影響の評価を発表した。
一部地域で子供の甲状腺がんの発症確率が高まる可能性を指摘した。ただ、放射線量の高い「計画的避難区域」に4か月間避難せずにとどまり、汚染された物を食べ続けるなど、ありえない最悪条件を想定して計算している。実際にがん患者の増加が住民の間で見られる可能性は低いと結論づけた。
WHOは、日本政府が発表した大気中の放射線量などから住民の被曝ひばく線量を計算。事故当時1歳、10歳、20歳だった人が、様々な種類のがんを発症するリスクを分析した。事故直後に避難した原発20キロ・メートル圏内の住民は評価対象外とした。
甲状腺がんの確率が最も高まったのは福島県浪江町の1歳児で、16歳までの発症確率が、男児は平常時の0・0014%から事故によって0・0104%に、女児は0・0040%から0・0365%に、それぞれ上がった。同じく16歳までに白血病になる確率は、男児が0・03%から0・055%に、女児が0・03%から0・047%に上がった。
報告書は、子供の健康管理に注意が必要だと指摘している。ただ、どちらのがんも、対象年齢の乳幼児が数百人だとすると、事故後でも患者数は1人に満たず、実際に患者の増加が確認される可能性は低い。
(2013年3月1日08時25分 読売新聞)「見出し」は正しく「結論」を伝えている。ガン発症率の数字がアサヒと違うが、アサヒは「生涯」、読売は「16歳まで」。また「政府は反論」にしたアサヒと違って、読売は「ありえない最悪条件を想定」と、ハッキリ自分の評価を書いている。それから「汚染された食品」と正しく書いている。
そして最後の段落は、例え「「計画的避難区域」に4か月間避難せずにとどまり、汚染された物を食べ続けるなど、ありえない最悪条件を想定して計算」しても、「対象年齢の乳幼児が数百人だとすると、事故後でも患者数は1人に満たず、実際に患者の増加が確認される可能性は低い」ってことだ。WHOが言いたかったことをきちんと伝えている。この「1人に満たず」が、WHOの「通常状態に比べて観察可能なガン発症率の増加は予想されない」の具体的な意味だ。次は毎日だにゃ。
http://mainichi.jp/select/news/20130301k0000m040119000c.htmlWHO:福島の住民、発がん増の可能性小さく…リスク推計 毎日新聞 2013年02月28日 23時14分
世界保健機関(WHO)は28日、東京電力福島第1原発事故に伴う、福島県内の住民らと原発作業員の被ばくによる発がんリスクの推計を発表した。住民については「がん疾患の発症増加が確認される可能性は小さい」とした。作業員については、一部でリスクが増加したものの、大部分が「リスクは低い」との見解となった。
WHOは空間放射線量や土壌、食品の放射性物質濃度のデータから被ばく線量を推計。過小評価を避けるため、低線量でも健康に影響がある▽避難が必要になった地域でも4カ月間住み続けた▽事故当初の福島の食材のみを食べ続けた−−などと仮定した。そのうえで、男女別に1歳、10歳、20歳の年齢に分け、白血病▽乳がん▽甲状腺がん▽その他のがん(肺がんや胃がんなど)−−が89歳までに発症する確率を推計した。
確率が最も上がったのは、男女とも浪江町の1歳児の「その他のがん」で、0.73ポイント、1.11ポイントずつ上がった。ただ、元々の発症確率が約29〜40%あり、影響は小さい。浪江町の1歳男女児の甲状腺がんでは、0.11ポイント、0.52ポイントそれぞれ増加。発症確率は0.32%と1.29%で、日本の平均に比べて約1.5〜1.7倍となった。福島市や郡山市ではリスクの増加はほとんど見られなかった。
原発作業員については、東電提供の522人分のデータを分析。外部、内部被ばくの合計線量が30ミリシーベルトでは「若年者の甲状腺がんの追加リスクが通常より約20%増加」。200ミリシーベルトの作業員(全体の1%未満)は「若年者の甲状腺がんと白血病の追加リスクが約28%増」。700ミリシーベルト被ばくした10人程度は「特に若年者の甲状腺がんのリスク増加が予想される」となった。【鳥井真平、斎藤有香】正しい「見出し」。第一段落で余計な「一方で~」と「日本政府は~」を入れたアサヒとは大違いだ。そのまますぐに「仮定」についても説明しており、「事故当初の福島の食材のみを食べ続けた」と正しく書いている。甲状腺ガンより「その他のガン」の方が発症率が上がったが、結局元々の発症率が高くて「埋もれて」しまう、も書いてあって詳しい。「ポイント」というのはいわゆる「%の上乗せ」だろう。原発作業員のことも第一段落から「一部でリスクが増加したものの、大部分が「リスクは低い」」と書いていて、後半では人数も出ていて詳しい。
毎日は「福島支局?」は酷いけど、これはマトモ。結局アサヒの「福島脅し」「精神的加害」の異常さが際立っているにゃ。もう「三大紙」じゃないね~。
ちなみに悪名高い反福島「東京新聞」の見出しは「原発事故で発がんリスクやや上昇」だった。アサヒとおんなじ。中身は知らないが、どうせ得意の「反福島」「脅迫」、その結果の「精神的加害」だろう。
ついでにNHKも。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130228/t10015867521000.htmlWHOが原発事故の健康リスクを公表 2月28日 21時43分
WHO=世界保健機関は、28日、東京電力福島第一原子力発電所の事故によってどのような健康影響が予測されるかをまとめた報告書を公表し、最大限に見積もっても被ばくによって住民のがんが増えるおそれは小さいと指摘しました。
この報告書は、原発事故の半年後までに日本政府が公表した土壌や食品中の放射性物質の濃度などの調査結果を基に、WHOの専門家グループがまとめたものです。
それによりますと、原発事故の被ばくによる影響について、最大限に見積もっても住民のがんが増えるおそれは小さいと指摘しています。
具体的には、事故当時、1歳だった女の子が被ばくの影響で生涯にわたって甲状腺がんを発症するリスクは、通常が0.77パーセントであるのに対して、放射線量が最も高かった地点で分析すると、▽福島県浪江町で0.52ポイント、▽飯舘村では0.32ポイント、それぞれ上昇するとしています。福島県内のこれ以外の市町村では、統計的に意味のあるリスクの上昇は見られないとしています。
WHOでは、リスクを過小評価することによって行政などの対応が不十分とならないよう、住民が事故の後4か月間にわたって同じ場所に住み続けたと仮定しているほか、被ばくを避けるための食品規制を考慮していないなど、実際よりもリスクが高くなるような極めて安全側にたった分析を行っています。
WHOでは、「リスクのある地域では長い期間にわたって継続的に健康調査を続ける必要がある」と呼びかけています。
専門家「過大な見積もり」
今回の報告書の作成に加わった独立行政法人・放射線医学総合研究所の明石真言理事は「WHOでは、過小評価は放射線の影響を見落とすことにつながるため、避けたいという考え方が強く、最大の被ばくをしたという想定に立って健康への影響を評価している。実際には、住民の避難が行われたり、放射性物質が基準を超えた食べ物は出荷が制限されたりしたので、評価結果のような被ばくをしている人はいないと考えられる」と指摘しています。そのうえで、「こうした過大な見積もりでも放射性物質の影響は小さいといえるが、今後も長期にわたって健康への影響について調査を続ける必要がある」と話しています。
飯舘村長「まったく仮定の話」
WHOが発表した報告書について、すべての住民が村の外への避難を続けている福島県飯舘村の菅野典雄村長は「全く仮定の話であり、特定の地域の名前を挙げて言うのはいかがなものかと思う。仮定の話を出すのはWHO自らの保身のためではないか。われわれは少しでも住民の安全を守るためあらゆる手立てをしている。過小な評価を望むわけではないが、現実の話であれば甘んじて受ける。しかし、過剰に評価してどんどんと住民を不安に落として入れていくようなことに非常に怒りをおぼえる」と話していました。そのうえで、「WHOが出した数字について国がどういう答えを出すのか、正しいのか違うのか見解をはっきり聞きたい」と話していました。
環境省は…
WHOの報告書について、環境省は「リスクを洗い出すという意味では重要な報告書だと思うが、原発事故のあと、避難地域でも4か月間住み続け、出荷制限の対象となっている食品も食べ続けたと仮定していることなどが実態にあっておらず問題だ。リスクが大きく見積もられており、報告書が示している確率でがんになるという認識は誤りなので、誤解しないようにして欲しい」と話しています。そのうえで、環境省としては特に新たな対応を取るわけではなく、これまで通り住民の健康管理調査などを続けていくとしています。
厚労省は…
今回の報告書について、厚生労働省は「さまざまな国際的な文献などを基に推計されたもので、参考にしたい」と話しています。そのうえで、厚生労働省としては、これまで通り、原発事故発生から収束宣言が出されたその年の12月16日までの間に収束作業に携わった作業員の健康管理を、長期間、続けていくとしています。
具体的には、被ばく線量が100ミリシーベルトを超えた作業員については、生涯にわたって年1回、甲状腺の検査やがん検診を行うほか、すべての作業員を対象に、作業員を続けている間、半年に1回、健康診断などを行うとしています。
最大限の見積もり必要
WHOの食品安全局のトリッチャー局長代理はスイスのジュネーブで記者会見し、報告書が実際よりもリスクが高くなるよう分析を行っていることについて、「リスクを過小評価してしてしまうよりは多めになるように評価することが重要だった」と述べ、今後の健康調査の継続など適切な対応を行政に促すためにも、最大限に見積もって分析を行うことが必要だったという考えを示しました。(以上)
「見出し」は味も素っ気もないけど・・・アサヒのような捏造ではない。「被ばくを避けるための食品規制を考慮していない」と、正しく書いている。「反論」もアサヒのような「政府」ばかりじゃない。
「過剰に評価してどんどんと住民を不安に落として入れていくようなことに非常に怒りをおぼえる」・・・菅野村長、まさに福島のココロです、同感です。この事がWHOに伝わってほしいです。こんな現実離れした「仮定」で名指し・・・今の日本では奴等に利用されて、「精神的被害」が増大するだけなんですよ~。
改めて思うが、
アサヒ記事には福島の人のココロに寄り添った部分が皆無、一つもないのである。
さて「精神的被害」については、おもしろい記事があった。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130228/dst13022821360009-n1.htm子供の心理的影響観察を WHO局長 産経新聞2013.2.28 21:34
ジュネーブで28日に記者会見した世界保健機関(WHO)のマリア・ネイラ公衆衛生環境局長は「日本政府には(物理的なリスクだけでなく)子供たちへの心理的な影響について観察を続けてほしい」と述べた。
また原発事故発生直後の対策として、放射線被ばくを防ぐために、原発から半径20キロ圏内の住民を即時避難させることが「一番重要だ」と強調した。(共同)これは「共同通信」発である。「心理的な影響」とは具体的に何を指すのかだが、とにかく「精神的被害」の存在が理解され始めたし、むしろこれから確定していくわけだ。そして前回コメント欄で「福島の医師」さんから教えてもらったが、さらにハッキリ書いたのがCNN、
http://www.cnn.co.jp/world/35028954.html福島原発事故の心的外傷、がんリスクより大きく WHO 2013.03.01 Fri posted at 15:56 JST
(CNN) 世界保健機関(WHO)は28日、東京電力福島第一原子力発電所の事故が健康に及ぼす影響についてまとめた報告書を発表した。少数の住民などについて、放射線を浴びたことにより特定の種類のがんにかかるリスクがわずかに高まったと指摘したほか、被災者の心的外傷にも言及している。
放射線の影響については、特に事故現場で対応に当たった若い作業員について、高濃度の放射性ヨウ素を吸入し、甲状腺がんの発症リスクが高まる恐れもあると予想した。ただし甲状腺は比較的がんにかかりにくく、こうした作業員にとっての全般的なリスクは低いと指摘している。
福島第一原発周辺の地域で放射線を浴びた子どもについては、一生のうちに白血病、乳がん、甲状腺がんを発症する確率が、一般に比べてわずかに高まるとした。
それ以外のケースについては、原発事故による疾患の増加は「検出可能な水準以下にとどまる可能性が高い」との見通しを示した。
報告書ではさらに、被災者の恐怖、不安、うつといった心理的影響にも焦点を当て、心身症や精神疾患に至る可能性も指摘した。放射線は目に見えず、どの程度影響があるのかも分かりにくいことから、こうした症状は深刻化する恐れもあると解説。被災者が偏見の目で見られ、一層厳しい状況に追い込まれる可能性にも言及した。
報告書をまとめるにあたり、調査員は被災者への面接調査も実施した。福島第一原発から40キロの距離にある福島県飯舘村は、約6000人いた住民が避難して、ゴーストタウンと化している。第2次世界大戦の直後から60年以上も同村に住んでいたというナカノ・ユキオさんは、同報告書の調査員に、仮設住宅での生活は厳しく、強い精神的ストレスを感じていると語った。
妻のマサヨさんも孤独感や高齢であることの不安を訴え、この状況であとどれくらい生きていられるか、毎日考えていると話した。
地震、津波、原発事故を一度に体験したことに加え、景気低迷も重なって、被災者の健康に複雑な問題が生じる恐れもあるとWHOは警告する。
事故発生から1年間の福島県の住民の被曝線量は、最も高かった地域で12~25ミリシーベルトと推計した。
米放射線医学会によると、これはCTスキャン(コンピューター断層撮影)検査を1回受けるのと同程度の線量だといい、たとえ25ミリシーベルトの線量を浴びたとしても、がんで死亡する確率が高まることはほとんどないとしている。
福島県内のそれ以外の地域では1年間で3~5ミリシーベルトと、X線検査を1回受けるのと同程度の線量だった。
WHOは、報告書は徹底調査を行ってまとめたとしながらも、原発事故の最終的な影響は、ずっと後になってからでなれば分からないとしている。というわけだにゃ。発ガンについては「プレス・リリース」しか見ていないようだが(「仮定」が無い)、それはともかくこの赤字部分は「プレス・リリース」では
As well as the direct health impact on the population, the report notes that the psychosocial impact may have a consequence on health and well-being. These should not be ignored as part of the overall response, say the experts. 「住民の直接の健康への打撃と共に、心理的打撃は健康と健全な生活に影響するかもしれない、と報告書は記している。専門家たちは、これらは全ての結果の一部として無視されてはならない、と言っている。」
また報告書本体
http://www.who.int/ionizing_radiation/pub_meet/fukushima_report/en/index.htmlの91ページでは、
The size of the population exhibiting chronic stress may be quite large and social stigma attached to residents of affected areas may exacerbate the problems.「慢性的なストレスをあらわす住民は非常に多数にのぼり、汚染された地域の住民に貼られた社会的偏見は、問題を悪化させるだろう」
「予防線」として言っとくけど「汚染された地域の住民」ってことは、「福島に残った者」のことだ。福島県外に自主避難した人のことではないよ、「自主避難者の不安」とか「自主避難者が残った者に偏見を持たれ、分断されている」とかにすり替えないでね、アサヒさん。「被災者が偏見の目で見られ、一層厳しい状況に追い込まれる」(CNN)は、まさしく早川師らの発言「福島の農家はオウム信者と同じ」、「福島の女性は奇形を産む。結婚しないほうがいい」等を指しているのだ。
「心的外傷」はアサヒ、武田、早川、小出、広瀬、バズビー等外人尊師、上杉・・・枚挙にいとまがないが、彼らが「加害者」で、「拡散」した連中も同罪だ。「加害者」に責任を取らせる日は必ず来る。その日までしぶとく、しつこく生きていくのだにゃ。
なおツイッターで冷静な発言をするtakuramixさんのNAVERまとめは、アサヒ、時事の他海外の報道も比較していて興味深い。
「WHO、福島原発事故の最大の被災地でがん発症リスク高いと分析」と報じる浅薄な取材力
http://matome.naver.jp/odai/2136211483064937001?&page=1
WHOの福島原発事故の詳細と健康に関する報告書についての報道があまりにも酷く、報告書の結論とは真逆の印象の記事が出回っているので、まとめました。またJ-CASTニュースの記事は、著者がWHOの報告書原文を読んでいて参考になる。
WHO報告書「原発事故の発がんリスク増加」 前提条件が非現実的でおかしくないかhttp://www.j-cast.com/2013/03/01167841.html?p=all