小出裕章氏の「外部被曝の10倍内部被曝します!」はホントか?
この人の4月29日の講演「終焉に向かう原子力」をyoutube http://www.youtube.com/watch?v=ONmro1GNW7A で見た。58分位から「内部被曝」の話にゃ。3月15日の11時54分から12時54分、東京で一時間当たり2マイクロ・シーベルトの空間放射線量の時、小出氏は自分で測ったら17.1マイクロ・シーベルト内部被曝していた。これでも荒い測定だから「内部被曝は外部被曝の10倍多い」と言ってる。そして「日本の政府の発表する(空間)放射線量よりも10倍内部被ばくさせられる」「これからもマスコミに発表される放射線量より多く内部被ばくすると考えてください」と言ってるにゃ。
これじゃ大変、今でも福島市は一時間当たり1.4マイクロ位から下がらない。学校の校庭などでもっと高い所もある。いったいどの位内部被ばくするのか・・・。
だがちょっと待った。3月15日は空間に原発から放出された放射性物質が、大量に飛んでいた。しかし今は放射性物質は大方地表に降下した。もう今、放射性物質を呼吸で取り込む危険は、ほとんどないのでは?「日本の政府の発表する放射線量よりも10倍内部被ばくさせられる」「これからもマスコミに発表される放射線量より多く内部被ばくすると考えてください」は今は成り立たないし、4月29日の時点でも成り立たなかったのでは?これはデマ、誤報の原因になるし、こんなことで怯えたり悩んだり、避難したらそれこそ体に悪いにゃ。
少なくとも今福島市で、「内部被ばくが危険です!早く逃げてください!」と言われても、根拠レスにゃん。
ちなみに小出氏はこの後は「発ガン」の話になって、福島基準の年間20ミリ・シーベルトの被ばくで「子供の25人に一人がガンで死ぬ」と言ってる。それは彼が信じる米国のゴフマンという学者の説に従えば、ということにゃ。そして彼はより甘い数値を出すICRP(国際放射線防護委員会)やBEIR(米国科学アカデミーの委員会?)は「原発推進派」だと言っている。つまりこれらはいずれにせよ、科学的な対立項でなく、政治的対立項に置かれている。鵜呑みにはできないにゃ。
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/kouen/KoreanN.pdf
を見ると、小出氏は米国嫌いで、北朝鮮の味方にゃ。
でも福島には今必要なのは政治的数字でなく、科学的数字だにゃ。